新卒としての就職先に葬儀の仕事を選んだ先輩たちにインタビューをしました。当サイトの監修元であるセレモニア(平安会館)の社員に協力をいただき、なぜ葬祭業を選んだのか、仕事のやりがいや大変なこと、将来の目標などをお聞きしました。就活の際の参考にしていただければ幸いです。
セレモニアは昭和24年から続く、川崎市に多数の式場「平安会館」を持つ地域密着型の葬儀社です。長年の経験を生かし、葬儀をトータルで担当できる人材の育成や葬祭ディレクターなどの資格取得のサポート
に力を入れています。
セレモニアの平安会館わたりだにお勤めの佐藤さんは、立正大学 文学部 哲学科で学んだ27歳。考えること、本を読むことがお好きだったため、文学部を選びました。
葬儀の仕事に興味を持ったきっかけは、ご自身の曾祖母が亡くなられたときのことだったそうです。現在どのような想いでお仕事をされているのか、お話を伺いました。
――インタビュアー
葬儀業界へ興味を持ったきっかけを教えてください
――佐藤さん
就職活動をしていたときは、もう冠婚葬祭という業種に絞り込んでいました。葬儀の仕事に興味を持ったのは、大学の在学中に亡くなった曾祖母の葬儀です。そのときに葬儀屋さんを見て、「葬儀屋ってどういうことをするんだろう」「そもそも冠婚葬祭って何でやるんだろう」ということを疑問に思ったんです。
とくに葬儀に関しては、人が亡くなるということに抵抗感も当然あるので、なかなか具体的に聞く機会も少ないですよね。そうしたら、「もう仕事として携わってしまったほうが早く知れる」と思ったのがきっかけです。
――インタビュアー
では、セレモニアへ就職したきっかけを教えていただけますか
――佐藤さん
セレモニアを受けたのは4社目だったんですが、内定をいただいてすぐ、就職活動をやめちゃってるんですよ。実は就職活動が苦手で、どこか内定をもらったらそこに決めようと思っていたんです。あとは、実家から遠すぎると通えないという部分もあって、交通の利便性を考えると川崎が限界だな、というところもありました。
それと、セレモニアは地域密着型のサービスが魅力で、川崎市内という広すぎず狭すぎずという規模感も良かったです。広いところは全国レベルでやっていると思うんですが、あまり広すぎるのは自分に合っていないと思っていました。ある程度の範囲で集中して仕事ができ、お客様としっかり話ができる部分にも惹かれましたね。
――インタビュアー
入社直後の思い出や、入社前で印象が変わったことなどありますか?
――佐藤さん
私は、葬儀という業種自体なにも分からない状態だったんです。お坊さんに宗派があるのは知っていましたけど、同じ宗派でも用意するものが違ったりとか、そういう新しいことを知ることができたのは新鮮でした。
一番驚いたのは、ご宗家さんによって、葬儀に対する考えがまったく違っていたという点です。葬儀って「誰もが悲しんでいる場」だと思っていたんですが、実際にこの業界に入ってみると、いつもと同じように話されている人もいますし、大往生で納得されている人もいるなど、結構いろんな人がいるんだな…ということにビックリしましたね。
――インタビュアー
佐藤さんがお仕事の中で特に大切にしていることはなんでしょうか?
――佐藤さん
私は葬祭ディレクターとして仕事をしているんですが、お客様に対する対応を一番大切にしています。葬儀には「絶対にこうすればいい」という正解がないんです。「これは絶対にダメ」というのはありますが、対応の仕方には気を配っています。
あとは、ご宗家さんと直接会って、少し話をした段階で葬儀に対してどのように考えているのか、どう対応したら良いのかを早々に見極めるようにしています。丁寧な対応した方が良い方もいらっしゃいますし、友達寄りな態度のほうが話しやすい方もいらっしゃるので、とにかくお客様をしっかりと見て、コミュニケーションを取ることを重視しています。
――インタビュアー
佐藤さんにとっての、葬儀の仕事のやりがいはなんでしょう?
――佐藤さん
安定した業界で働ける、というのがひとつのやりがいです。ただ、葬儀は将来的にもなくなることのない業界だと思っていますが、その形が変わることは当然あると思っています。
新型コロナというひとつの契機があり、私が入社したくらいの時期から、葬儀の形はだいぶ変わってきています。参列者が少なくなったりもしていますが、葬儀自体がなくなっているワケではなく、身内だけでもしっかり行いたいというニーズもあるので、働き続ける業界がなくならないというのは魅力的だと思っています。
あとは、お客様から感謝の言葉をいただける業種であることですね。葬儀はやり直しがききませんし、大切な人が亡くなった段階のお客様にお金の話もしなければなりません。そのため、一番むずかしい業種と言われることもあるんですが、それを乗り越えたあとにお客様からいただける「ありがとう」には、他の業種ではなかなか味わえない良さがあると感じています。
――インタビュアー
特に思い出に残っているエピソードはありますか?
――佐藤さん
町内でもちょっとお名前の通った方の葬儀を行うことがありまして、だからこそ「こういうことがやりたい」「こういうものを飾りたい」といった要望が多いケースがあったんです。お祭りをやっていた方なので、そういった記念品などをメモリアルコーナーを作って飾ったりしたいとのことだったんですが、やることが増えると打ち合わせの回数も増えます。何度もご自宅のほうに伺って、いろいろなアイデアを提案させていただいたんです。
ご宗家様からいただいた案をそのままやるというのもひとつの手段なんですが、私は故人様のお写真の再現を、マネキンでやらせていただいたんです。故人様が着ていたお祭りの法被を着せ、扇子を持たせて、写真の再現をさせていただいたという形です。
いただいたご要望からお客様が喜ぶようなことを考え、形にし、それが積み重なったあとに「本当にありがとうございました」「しっかり送れました」という言葉をいただけて、頑張った甲斐がありましたね。
――インタビュアー
佐藤さんが現在取り組んでいることや、勉強していることはなんでしょうか?
――佐藤さん
最初のほうにお話したんですが、コミュニケーション能力を常に磨き続けたいと思っています。一緒に働いている人のトークとかを見て勉強させてもらったりとか、自分だけでなく他の人とも一緒に成長していけるような形で取り組んでいけたらな、と考えています。
仕事に関して言えば、困ったときにみんなが質問してくるような人になりたいです。そのためには、知識や対応力はもちろん、経験も積んでいかなくてはならないので、常に上を見ながらやっていきたいですね。
セレモニアは昭和24年から続く、川崎市に多数の式場「平安会館」を持つ地域密着型の葬儀社です。
長年の経験を生かし、葬儀をトータルで担当できる人材の育成や葬祭ディレクターなどの資格取得のサポートに力を入れています。
社員一人ひとりの想いに応える、風通しの良い社風が魅力です。