葬儀社に採用された新卒3年目の社員の仕事内容について、当サイトの監修元であるセレモニア様の社員にインタビュー。仕事のやりがいなどもお聞きしました。
セレモニアは昭和24年から続く、川崎市に多数の式場「平安会館」を持つ地域密着型の葬儀社です。長年の経験を生かし、葬儀をトータルで担当できる人材の育成や葬祭ディレクターなどの資格取得のサポート
に力を入れています。
大久保さんは東京観光専門学校で葬儀を扱う学科に所属していましたが、もともと中学生~高校生くらいの頃には「人の最期に関わる仕事をしたい」と考えていたそう。高校2・3年生くらいの頃に母方の祖父母が亡くなり、それを機に「人の最期に関わるのであれば、それについて学ぼう」と思い、専門学校に通い始めたそうです。
今の会社を選んだ理由は、専門学校の先生が「ここが合っているのでは?」とピックアップしてくれた企業の中のひとつだったとのこと。決め手は、地域密着で、密に話を聞き、本当にその人だけの葬儀を提供しているという部分。唯一無二のその人らしい葬儀をしたいと考えていた大久保さんにとって、会社理念がもっとも近かったことが決め手となったそうです。
だいたい8時~8時20分くらいには出社して、引き継ぎを見たり、新しいお仕事が入っているかどうかの確認作業をしたりします。
会館におけるその日のスケジュールと、それぞれの担当について細かく確認する時間です。
その日の式を行うご遺族がいらっしゃるので、そのお迎えの準備をします。式場を確認し、いつご遺族がいらっしゃってもいいように電気をつけたり、式の最終確認も行いますね。ご遺族の方がいらっしゃったら、本日の流れはこうなりますといった説明をします。式に対しての必要事項があれば、こちらから確認させていただくこともあります。
ご遺族の案内が終わるとお寺様がいらっしゃったりするので、その対応と打ち合わせを行います。参列者様が見えたら受付に案内し、お線香をあげてもらったり、ご遺族様に挨拶をしてもらうなど、開式までゆったり過ごしてもらうよう心がけます。
葬儀が始まったあとは、ご焼香など、それぞれの宗派に合った案内を行います。葬儀が終わったらお花入れの儀があるのでその準備をし、それが終わったらご出棺の案内となります。
故人様とご遺族様・参列者様を、火葬場へと送り出します。
式が終わったら、まずは式場の片付けを行います。次にお通夜などの設営が入っている場合は、それに合わせた片付けを行います。
片付けが終わったら引き継ぎをし、その待ち時間で休憩を取るって感じです。休憩を取ったら、お通夜の準備や看板出しなど、基本的な準備をします。
17時開式のお通夜がある場合、これくらいの時間にご宗家様がいらっしゃるので、その対応をします。故人様の身体を清めて棺に納める納棺式は、だいたい1時間くらいです。
お客様や宗教者様が来館されれば、そのお迎えと打ち合わせを行います。
時間にして1時間くらいです。式が終わったあとに会食の場があれば、そちらの案内をします。会食については基本的に配膳スタッフさんにお任せするので、その間に式場の片付や事務所に戻って別件の確認作業などをします。
片付けきれていないところがあれば明日に回して、会館の戸締りをして退勤します。お通夜があった場合は20時くらいになりますが、お通夜がなかった場合は17時30分の定時にあがります。
会館におけるその日のスケジュールと、それぞれの担当について細かく確認する時間です。
私が勤めている平安会館みやうちが抱えている仕事はこれですよ、という資料を見ながら、今日は何をするのかを具体的に確認していきます。ご出棺とかお通夜が入っている場合は、担当者から「今日はこういう感じで」といった擦り合わせがあり、その他に何か行うことがあればそちらもフィードバックして…といった形です。朝礼の時間は5~10分程度でしょうか、密にスケジュールを確認してすぐ次の業務へ移ります。
葬儀の片付けおよび次の準備の際は、お花がある場合は生花部の方に設営に入っていただきます。そのため、ある程度の設営ができる部分までの片付けを行って、あとはバトンタッチという形です。また、それが終わったら清掃さんに入ってもらい、そこからまた設営を行います。時間にすると、バトンタッチ前までなら早くて15分くらいですかね。セレモニアには各専門部署があるため、チームで仕事を進めていくように引き継ぎは丁寧に、そして素早く対応します。
やっぱり、お客様の声は大切にしています。担当させていただく方はもちろんですが、終わったあとのアンケートなどもよく目にするタイプです。お客様がどこを注目して見ているかとか、こういう風に思っているんだという気づきがあれば、そこを直したり気をつけたりすることが多いです。
あとは、楽しく仕事をするというのも大事だと思っています。オンとオフを使い分けて、事務所でスタッフ同士で団らんしているときは楽しく、電話がかかってきたら切り替えてしっかり対応するなど、そういう部分は気をつけてますね。ずっと張りつめてしまうと辛いので、うまく切り替えられるようにしています。
入社した当時は本当にてんやわんやで、業務をこなすっていうのが第一目標という感じでした。でも今はしっかり流れも掴めるようになってきたので、お客様の声とかを大切にしつつ、臨機応変に対応できるようになってきたかなと思います。「今こういった対応のほうが合っているな」と思ったら、それを実行しますね。
マニュアル一辺倒と言いますか、流れをとにかく追っていた1年目の頃に比べると、ひとつひとつのことに対して柔軟な対応ができるようになってきた、と自負しています。
ご葬儀の時間が対応するご宗家さんによって違うのが、ちょっと大変ですかね。すごく朝早いお式もあれば、逆にお通夜が遅くなったりするなど、不安定なんです。ご宗家様のご意思に合わせて行うため、時間の組み立てがなかなか難しいと言いますか、自分自身ではどうにもならない…といった部分が結構あります。
設営の時間が短い場合もあって、そういったときは本当にバタバタです。まさにスタッフ総出みたいな感じですね。そこにいる人たちみんなに手伝ってもらって何とか設営する…みたいなケースも結構あります。
お客様に寄り添いたいと思っていても、なかなか難しい部分はありますが、それでもすごく感謝されたときとか、「また大久保さんにお願いするね」などと言われたときは、やりがいを感じますね。
最近だと、近くのコンビニの店員さんに「大久保さんですよね」といった感じで話しかけられ、「ありがとうございました」と言われたことがあります。コンビニは何度か利用してたんですけど、その店員さんが来館されたときに、私だと気づいたそうなんです。それで声をかけてくださったという形ですね。
今もそのコンビニは利用しているんですが、その店員さんとは「お疲れ様です」みたいな感じでやり取りをするくらいになっています。お互いに良い関係を築き合えるのは、自分にとってのやりがいにつながりますし、感謝の言葉というのは些細なものでもやりがいにつながると思っています。
ご葬儀はお客様によって要望がまったく異なるのが特徴です。もちろん、すべてのケースに対して臨機応変に対応しているつもりなんですが、どうしても難しい部分はありますね。それでも、その人にしかないご葬儀なので、なんとか良いお式にしたい。そのためには持てる知識をどんどん増やし、経験を積み、失敗と成功を重ねていく必要があります。どんなお客様にもご満足いただけるように、学び続けていきたいです。
人に何かをしてあげたいと考えている人に向いていますし、人に感謝されることがとても多い仕事です。一般的によく言われる言葉になっちゃいますけど、葬儀は究極のサービス業みたいな部分もあるというところで、そこを目指したいという人も向いていると思います。ただ、人に寄り添うことは大事なんですが、寄り添いすぎず…というような部分も結構あって、それが意外と難しいかもしれません。
葬儀をまったく知らずに入社しても長く続けている方も多いです。知識がなくても問題はないと思います。葬儀ってなると敷居が高いというか、手を出しにくいと考える人も多いと思うんですけど、全然そんなことはないです。ちゃんとオン・オフの切り替えさえできれば楽しい職場ですし、チームで力を合わせて進めるお仕事なので、あまり気負わなくても大丈夫だと思います。
葬儀について学生時代に学んだことのある大久保さんでも、仕事の中で知らないこと、より勉強が必要なことに気付かされる3年間であったことが伺えます。
「究極のサービス業」という言葉の通り、人生で一度しかない葬儀という時間を、ご家族の、そしてご本人の想いを詰め込んだものにするため、大久保さんの挑戦は続いていくことでしょう。
セレモニアは昭和24年から続く、川崎市に多数の式場「平安会館」を持つ地域密着型の葬儀社です。
長年の経験を生かし、葬儀をトータルで担当できる人材の育成や葬祭ディレクターなどの資格取得のサポートに力を入れています。
社員一人ひとりの想いに応える、風通しの良い社風が魅力です。